基礎知識2025.02.15最終更新: 2025.02.15

相続が発生すると、手続きの種類が多く、誰に相談すべきか迷う方が少なくありません。弁護士、税理士、司法書士、行政書士など、相続に関わる専門家はさまざまですが、それぞれ得意分野が異なります。

この記事では、各専門家の役割と得意分野、費用の目安、そして状況に応じた最適な相談先の選び方について解説します。

相続に関わる4つの専門家

相続手続きに関わる主な専門家は、弁護士、税理士、司法書士、行政書士の4つです。それぞれ法律で認められた業務範囲が異なり、得意とする分野も違います。

弁護士:相続トラブル・紛争の解決

弁護士は、法律に関するあらゆる業務を行うことができる唯一の専門家です。特に相続においては、以下のような場面で力を発揮します。

  • 相続人間の遺産分割で揉めている場合
  • 遺留分侵害額請求を行いたい場合(詳しくは「遺留分とは?請求できる金額と手続き方法」をご覧ください)
  • 遺言書の有効性を争う場合
  • 相続に関する調停・裁判が必要な場合
  • 相続放棄や限定承認の手続き代理

費用の目安:

  • 相談料:30分5,000円〜1万円(初回無料の事務所もあり)
  • 遺産分割交渉の着手金:20万円〜50万円
  • 遺産分割交渉の報酬金:取得額の4%〜16%程度
  • 遺留分侵害額請求:着手金20万円〜+報酬金(回収額の10%〜20%)
  • 相続放棄の代理:5万円〜15万円

弁護士は費用が高めですが、紛争性のある案件では弁護士でなければ対応できないケースが多いため、トラブルが予想される場合は早めに相談することをおすすめします。

税理士:相続税の申告・節税対策

税理士は、税金に関する専門家です。相続においては、以下の業務を担当します。

  • 相続税の申告書作成・提出
  • 相続財産の評価(不動産の路線価評価、株式の評価など)
  • 各種特例の適用判断(小規模宅地等の特例など)
  • 生前対策としての贈与税の計算・申告
  • 準確定申告の代行

費用の目安:

  • 相続税申告:遺産総額の0.5%〜1.5%程度(最低報酬20万円〜50万円)
  • 遺産総額5,000万円の場合:30万円〜50万円程度
  • 遺産総額1億円の場合:50万円〜100万円程度
  • 生前贈与の計画策定・申告:5万円〜20万円

相続税の計算は複雑で、特例の適用判断を誤ると数百万円の差が出ることもあります。基礎控除を超える遺産がある場合は、相続税に詳しい税理士への依頼が不可欠です。相続税の税率や計算方法については「相続税の税率は?計算方法をシミュレーション付きで解説」をご覧ください。

司法書士:不動産の相続登記

司法書士は、登記手続きの専門家です。相続においては、主に以下の業務を担当します。

  • 不動産の相続登記(名義変更)
  • 相続人調査(戸籍の収集)
  • 法定相続情報一覧図の作成
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続放棄の書類作成支援
  • 遺言書の検認申立て書類作成

費用の目安:

  • 相続登記:1件あたり6万円〜15万円程度(実費別)
  • 戸籍収集:3万円〜8万円程度
  • 遺産分割協議書の作成:3万円〜10万円程度
  • 法定相続情報一覧図の作成:3万円〜5万円程度

2024年4月から相続登記が義務化されたため、不動産を相続する場合は司法書士への依頼が重要になっています。詳しくは「不動産の相続登記が義務化」をご確認ください。

行政書士:書類作成のサポート

行政書士は、官公署に提出する書類や権利義務に関する書類の作成を専門とします。相続においては、以下の業務を担当します。

  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続人調査(戸籍の収集・相続関係説明図の作成)
  • 金融機関の相続手続き代行
  • 自動車の名義変更
  • 遺言書の起案サポート

費用の目安:

  • 遺産分割協議書の作成:3万円〜8万円程度
  • 相続人調査・戸籍収集:3万円〜5万円程度
  • 金融機関の手続き代行:1金融機関あたり3万円〜5万円程度
  • 相続手続き一式パック:15万円〜30万円程度

行政書士は他の専門家と比べて費用が抑えられることが多く、紛争性がなく、不動産もない相続では費用対効果の高い選択肢です。

状況別:最適な相談先の選び方

ご自身の状況に合った相談先を見つけるために、ケース別の最適な専門家をご紹介します。

相続人同士で揉めている場合

遺産分割の話し合いがまとまらない、特定の相続人が財産を独占しようとしている、といったケースでは弁護士に相談しましょう。調停や裁判に発展する可能性がある場合、弁護士以外の専門家では対応できません。

相続税がかかりそうな場合

遺産総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える可能性がある場合は、税理士への相談が必要です。相続税の基礎控除については「相続税の基礎控除とは?」で詳しく解説しています。

不動産の名義変更が必要な場合

亡くなった方名義の不動産がある場合は、司法書士に相続登記を依頼するのが最適です。相続登記の必要書類については「相続登記の必要書類一覧」をご参照ください。

紛争なし・税金もかからない場合

相続人の間でトラブルがなく、相続税もかからない場合は、行政書士に手続き全般を依頼するのがコストパフォーマンスの良い選択です。戸籍の収集から遺産分割協議書の作成、金融機関の手続きまでまとめて対応してもらえます。

専門家を選ぶときのポイント

同じ資格を持つ専門家でも、相続の経験や得意分野は人によって異なります。以下のポイントを参考にして、信頼できる専門家を見つけましょう。

相続の実績・経験を確認する

相続は専門性の高い分野です。年間の相続案件の取り扱い件数や、具体的な実績を確認しましょう。特に税理士の場合、相続税申告を年間数件以上手がけている事務所を選ぶことが重要です。

初回相談の活用

多くの事務所では初回相談を無料で行っています。複数の専門家に相談してみて、対応の丁寧さや説明のわかりやすさを比較することをおすすめします。

費用の透明性

料金体系が明確で、見積もりを事前に提示してくれる専門家を選びましょう。後から追加費用が発生するケースもあるため、どのような場合に追加費用がかかるかも事前に確認しておくことが大切です。

ワンストップで対応できるか

相続手続きは、登記、税務申告、書類作成など複数の専門分野にまたがります。複数の専門家と個別にやり取りするのは手間がかかるため、他の専門家と連携してワンストップで対応できる事務所を選ぶと便利です。

相続サポートセンターの強み

当センターでは、弁護士・税理士・司法書士・行政書士と連携し、お客様のご状況に合わせた最適な専門家チームを編成して対応しております。初回相談は無料で、相続に関するあらゆるご相談をワンストップでお受けいたします。

相続手続きの全体の流れについては「相続手続きの全体の流れ|期限と必要書類を解説」もあわせてご覧ください。

まとめ

相続の相談先は、弁護士(紛争解決)、税理士(相続税)、司法書士(登記)、行政書士(書類作成)とそれぞれ得意分野が異なります。ご自身の状況に合った専門家を選ぶことが、スムーズな相続手続きへの第一歩です。

どの専門家に相談すべかわからない場合は、まず当センターの無料相談にお問い合わせください。ご状況をお伺いした上で、最適な専門家をご紹介いたします。

免責事項 本記事は2025年3月時点の法令等に基づく一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務アドバイスを行うものではありません。具体的なご相談は、専門家にお問い合わせください。
この記事の監修
株式会社 相続サポートセンター
税理士法人みらいを中心とした「みらいグループ」の一員。東京都西東京市に拠点を置き、相続手続き・遺言書作成支援・遺産整理業務を専門に、年間多数のご相談に対応しています。税理士・行政書士・社労士が連携し、税務・法務・労務をワンストップでサポートします。
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